はじめに

2001年1月9日
小惑星 Yamaguchi   (山口
    Akiyoshidai(秋吉台
    Kintaikyo (錦帯橋) が生まれました。

 惑星第1号ケレスは今からちょうど200年前の1801年の元日に発見されました。17世紀中ころから,太陽と,当時知られていた6惑星までの距離の法則性からして,火星と木星の間にもう一つ惑星が存在すると期待されていました。その後このような惑星が多数見つかりました。ケレスは最大の小惑星ですが,それでも他の惑星と比べて非常に小さく,直径は東京−下関くらいしかありません。大部分は直径10km以下のものであり,未発見のものを含めれば,直径10m に満たない小惑星が,それこそ無数にあるでしょう。小惑星は,主として火星軌道と木星軌道の間を3〜6年の周期で公転しており,惑星になりきれなかった微惑星の生き残りと言われています。
 
小惑星は見かけ上は普通の星と変わりませんが,他の恒星の間を移動していくことを利用して発見されます。すなわち時間をあけて撮影した複数の写真を比較して,位置を変えている星があれば,それが小惑星ということがわかります(例 HideakiannoのGIFアニメ)。軌道が確定し登録された小惑星数は,2001年1月には20,957個,そのうち名前がつけられているのは約8000個でしたが,2008年11月現在ではこれらの数はそれぞれ200,083個,14,869個に増えています。命名は発見者が優先的に名前を提案でき,小天体命名委員会(CSBN)によって審査されます。この実務を行っているのは,国際天文学連合・第20委員会の下に設置されている「小惑星センター」で,現在は米国・マサチューセッツ州ケンブリッジに置かれています。
 小惑星の発見初期には,それまでの 6惑星の例にならい,ケレスを初めとしてギリシャ・ローマの神々の名前がつけられていましたが,あまりに多くの小惑星が発見されるにいたって神々の名前では足りなくなり,いくつかの制限のもとで比較的自由に名前をつけることができるようになりました。
 16文字以内の発音可能な言葉であること
 すでにつけられている名前とまぎらわしくないこと

ただし次のようなものは原則として小惑星の名前として認められません。
   ペット,政治家,軍人,宗教家,企業の名前
   公序良俗に反する名前
   発見者自身の名前

 はるか彼方の小惑星と山口県の間には,全く関連がなさそうですが,実は山口県にちなむ名前を持つ小惑星は意外にたくさんあります。ここでは,現在までに命名された山口県に関連する名前を持つ小惑星について紹介します。      

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