==駄 作==


わが作は駄洒落 替歌 語呂合せ 三十一文字なら和歌といふらん

==春==

初春の天の川瀬は凍るらん すばるの中にゆりかもめ舞ふ

清流の宙に飛び交うユリカモメ すばるの季節にまた帰り来よ

近江路に鶯の声聞こえねど はてなとなてはは春の訪れ

いはばしる垂水の春のその先は 咲いて散りぬる桜の季節

東海の小島の磯の黒砂の 舞ひ上がる春になりにけるかも

春の宵黄砂と桜花と杉花粉 舞い散る間に間にビーナス見ゆる

ウェストを眺めた春は夢なれや 古き野帖で日付確かむ

わが郷は桜うぐいす杉花粉 いかにおわすや信楽の友

==夏==

天の川流るる方を眺むれば 松の小枝に月かたぶきぬ

==秋==

近江路の日吉の宮のもみじ葉の 燃えいづる秋にけるかも

わがいほは比叡のふもと鹿ぞ鳴く もみぢ葉通して淡海眺むる

安土には信長天下の夢の跡 もみじ葉通して淡海眺むる

桜咲きもみじ散れども変はらぬは 鴨の清流星の輝き

比叡山登りつ詠むは俳句ing

昼はせみ夜はこおろぎきりぎりす

小夜ふけて雲間に消えゆく月影に 哀しく響く鹿の鳴く声

==冬==

淡白く天の川瀬は凍るらん 雲間に瞬く青きシリウス

淡白く天の川瀬は凍るらん 雪晴れ空に揺るる天狼

学び舎のそばを流るる清流の 宇宙に向ひてゆりかもめ舞ふ

世の中にかに星雲のなかりせば 冬の夜空はあぢきなからむ

大晦日八坂の宮に集う人 知るも知らぬも迎春の顔

カストルは双子にあらず六つ子なり

東に はてなとなては 見ゆるとも 比叡の白雪 春まだ遠し

雪かきにしびれる両手を擦りつつ 鄙の苫屋に春まだ遠し

節分草冬空からの旅の星

==雑==

毛利 陶 大内 厚東の夢の跡 千歳にわたる長門路の旅

小野田 厚狭 小郡 阿知須 豊浦も 消え入る地名今は寂しき

今津 志賀 水口 信楽 八日市 愛知川 能登川いずこにありや

めでたさも中くらいなり誕生日 星はめぐりて時は移りぬ

詳しくは吉日選び尋ね来よ 星を語りて文を語らむ

プルートは愛しからずや人の世に 囚わるるなく淡く輝く

われこそは独立したての冥の王 ドワーフ惑星こころして来よ

アルテミス雲を通して光れども 七人姉妹は姿を見せず

白昼の雲間に見える大彗星 ヘールもハレーもこれには脱帽

浦島を出迎えたのは昴と畢 龍宮城は星の彼方に

汝が郷は丹後筒川鄙の村 吾を置きてな帰りたまひそ

見上げては首をさすって目を細め 雲間に淡しホームズ彗星

青春は去りてぞ後に想ふもの 走り続けば去ることはなし

ビーナスは厚くて熱い雲の中 素顔を見れば火傷をもぞする

もろともにあはれと思へアイソンの 身を焦がしつつ飛び尽き果てぬ