最近の活動から

最近はのんびり過ごすことをモットーとしていますが、折に触れ 雑文、論文、解説記事あるいは本を書くこともあります。その中から お見せできるものがあれば、ここに載せる積りです。

• しばらくこの欄から遠ざかっていましたが、 令和6年(2024年)の春の叙勲に際し、はからずも瑞宝中綬章をいただき、 5月13日には皇居にて天皇陛下に拝謁する機会を得ましたこと を皆様にご報告いたします。さらに10月27日には京都大学、 関西学院大学と現在所属しています京都情報大学院大学の関係者の 皆様が中心になって、音楽会＋祝賀会を開いて下さいました。 約100名の参加があり、家内ともども懐かしい方々とお話しする ことができ、楽しい時間を過ごすことができました。 叙勲の申請から祝賀会の準備に際しては、関係の方々に 大変お世話になりました。月並みな言葉ですが、 今後ともこの栄誉に恥じないよう、高齢ではありますが、 精進したいと存じます。今後ともよろしくお願いいたします。

• オーム社さんのお薦めもあったので、一念発起して、 2020年8月「AI時代の離散数学」を 出版しました。（表紙などは、 ここ にあります。) これは以前、昭晃堂から出した「情報学のための離散数学」の改訂版 とも言えるのですが、ディープラーニングの章を新しく加えるなど、内容も 改め、また全体を見直しました。その結果、かなり読みやすくなり、 ミスも減ったと感じています。気分一新で、タイトルには 最近話題の AI を入れ、上のように改めました。

• 「Cによるアルゴリズムとデータ構造」は、昭晃堂時代から教科書として 結構使っていただいているようですが、その後オーム社から 出版されています。この度、その改訂を行い、改訂2版として 出すことができました。（表紙などは、 ここ にあります。) 2019年5月です。軽微な修正を多数加え、 旧版より読みやすくなったと思っています。皆様、どうぞよろしく お願いします。

• スケジューリング学会のスケジューリング・シンポジウム2018 (2018.9.20-21, 小樽商科大学) に於いて 基調講演をするようにお誘いを受けました。最近は 研究から遠ざかっているので逡巡したのですが、 結局引き受けることになり、「スケジューリング問題と汎用ソルバー」 と題して話しました。古い話題ですが、 ご希望の方にはその PowerPoint ファイルを差し上げることができます。

• 応用情報学会の機関紙 NAIS Journal（事務局は京都情報大学院大学） 2017年11月号に 「人工知能そして人工脳」というエッセイを載せました。 囲碁などのゲームをはじめ最近話題になっている人工知能について、 日ごろ感じていることをあれこれ書いたものです。興味ある方は このpdfファイル をご覧ください。

• 京都コンピュータ学院校友会機関紙アキューム(ACCUME) 24号2016年発行、 に「情報社会の未来を切り拓くために」と題して、大阪大学西尾章治郎総長 と私との学長対談を行った時の記事が掲載されています。16ページにわたる 内容の濃い対談でした。興味ある方は、 このpdfファイル をご覧ください。

• OR学会誌「オペレーションズリサーチ」2015年1月号に、「PとNPの 半世紀」という雑文を書きました。今世紀最大の未解決問題の 一つである P≠NP 問題についての感想、またそれに誘発された アルゴリズムの進歩などの話題です。ご希望の方には pdf ファイルで 差し上げますのでご連絡下さい。

• 以前、私が書いた「Cによるアルゴリズムとデータ構造」（初版は1999年）は この分野の標準的教科書として、現在もいろいろな大学で採用してもらって います。ところが、これを出版していた昭晃堂が会社を畳んでしまったので、2014年9月 からオーム社に出版してもらうことになりました。内容は変更していませんので、 従前どおりご愛用をお願いいたします。（新版の表紙の写真は、 ここ にあります。)

• 2013年から、科学研究費の新学術領域研究の一つ、「多面的アプローチの 統合による計算限界解明」というプロジェクトに参加しています。 東工大の渡辺治先生が研究代表者です。ただし、研究に参加しているわけでは なく、評価委員の一人として入れてもらっているだけです。そこのニュースレターに 雑文「研究テーマとしての P vs. NP」を書きました。 雑文

• この頃は学会にはあまり顔をださないのですが、声が掛かると講演することも あります。今年（2011年）は、9月にOR学会中部支部シンポジウム 「身近にあるスケジューリング問題」で話し、また、11月には東京海洋大の 国際シンポジウム「ロジスティクス数理の理論と実践」で話す予定です。後者 のポスター が あるので載せておきます。

• 以前から懸案になっていた「最適化の数学」共立出版をようやく 出版できました (2011年6月)。非線形最適化、線形計画、整数計画の理論の幹になる話題、 つまり、最適性条件、双対性、アルゴリズムなど、をできるだけ 証明と例題を入れて丁寧に書きました。題名の通りやや理論よりですが、 標準的な教科書になればよいと願っています。 目次はここ にあります。

• 京大広報に随想ということで短文を求められたので「ヒトとマシン」と いうエッセイを書きました。2011年4月号に掲載されています。その pdf原稿 を置いておきますので、暇つぶしにどうぞ。

• 永持仁さん、石井利昌さんと一緒に、 「グラフ理論 -連結構造とその応用- 」 という本を朝倉書店から出しました。2010年4月発行です。3人の執筆に数年かかりましたが、 やっと出版に漕ぎつけほっとしているところです。これはOR学会が企画した基礎数理講座の 中の1冊です。やや専門的な内容ですが、ご興味のある方は是非ご購入下さい。 目次を載せておきます。

• 京都コンピュータ学院＋京都情報大学院大学の機関紙である アキューム18号（2010年4月発行）に 「30年目のベルリン」 という雑文を書きました。昨年訪問したベルリンにまつわる話題です。

• IFORS の論文誌 ITOR (International Transactions in Operational Research) に、あちこちで話した「汎用ソルバによる問題解決」を英語論文として掲載 しました。Chief Editor の Celso Ribeiro さんに勧められたので 気軽に投稿したのですが、結構精細に査読があり、かなり手を加えて 改良することができました。現在 online では見れますが、まだ 論文誌は出版されていません（2010年4月現在）。

  T. Ibaraki, A personal perspective on problem solving by general purpose solvers, ITOR (International Transactions in Operational Research), Vol. 17, pp. 303-315, 2010.　

  著作権のため、論文の pdf をここに上げることはできないのですが、 個別に依頼があれば送ることは問題ありませんので、ご希望の方は メールを下さい。

茨木研究室ホームページへ